あすで終戦から78年が経ちます。
昨年12月、突然ドラマのような奇跡が起きた宇和島に住む知り合い、
潤子さんにお話しを伺いに行きました。
学徒出陣した潤子さんのお父様の軍刀は、戦後すぐGHQに接収されました。
当時のモノクロ写真にお父様と共に写っているその軍刀が、
なぜか77年後の昨年、フランスでオークションにかけられていたのです。
日本美術品に関心の高いミシェルさんという64才のフランス人男性がそれを見つけ、
「日本人にとって重要な意味を持つ刀にわざわざ木の名札が付いているのは、
持ち主が返還を求めているからではないか?」
と、オークション会社に停止を求めました。
しかしオークションは停止出来ず、
ミシェルさんは仕方なく自費で、
予算を大幅に上回る80万円でその軍刀を落札。
このニュースはフランス国内で大きく報道され、
様々な支援の輪が広がり、
多くの人を介して困難を乗り越え、
宇和島の潤子さんのご実家へ77年振りに戻ってきたのです。
お父様は19年前にすでにお亡くなりになっており、
99才のお母様が「間違いなく夫の刀です」と確認。
「生きていたらどんなに喜んだでしょう」
と涙ながらに思いを巡らせたそうです。
この様子を見ていたミシェルさんも感動の涙でくしゃくしゃだったといいます。
数奇な運命を辿った軍刀の鞘を抜いて、
フランスから宇和島まで多くの善意のバトンが繋がれて起きた奇跡、
まぶしい光を放つ感動のニュースの先端に触れさせて頂きました。
合掌。
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by imag0890
| 2023-08-14 10:10